エフェクト
エフェクトとはまったく素晴らしいものです!Resolmeでプレイされるものはすべてエフェクトでマニピュレートできます。すべてのオーディオとすべてのビデオをです。
各エフェクトは小さなプログラムで、パラメーターで制御し、オーディオやビジュアルをそれぞれの方法で変化させます。その小さなプログラムをプレイ中のものに送信して、あなたのセットアップに基づき、マジックを行い、そして結果をResolumeへ還元します。
Resolumeにはビデオエフェクトが多数、100以上も内蔵されています!そして一握りの基本的なオーディオエフェクトも。もしこの説明では不足でしたら、エフェクトの追加についての後述の内容をお読みください。
エフェクトの使用
インターフェイス右下の“Effects”タブで、全エフェクトが確認できます。
エフェクトをプレビューするには、ブラウザ内でエフェクト名をダブルクリックします。すると”Preview Output”に表示され、コンポジションでプレイ中のものに適用されます。そうしたらパラメーターをいじって、思い通りの見栄えになるかどうかご確認ください。
任意の瞬間にぴったりのエフェクトが見つかったら、Effectsタブより、エフェクトを、Clipタブのコンポジションかレイヤーのいずれかにドラッグします。'Drop effect or mask here'と表示の出たところにドロップします。また、直接クリップまたはレイヤーにドロップすることもできます。
ヒント!ALTを長押ししながらエフェクトをドロップすると、不透明度を最低まで下げます。こうすると、パラメーターを編集しながら、ミックスに徐々に混ぜ込むことができます。
クリップエフェクトは個別のクリップのプレイ中に適用されます。
レイヤーエフェクトはレイヤー内のプレイ中のクリップに対し、クリップエフェクトの後に適用されます。
コンポジションエフェクトは、レイヤーがミックスされた後のファイナルアウトプットに適用されます。
すべてのエフェクトはバイパス(Bトグル) または削除 (Xボタン)できます。
もしあなたがResolumeエフェクトニンジャで、使用するエフェクトの名前をすでにご存知なら、エフェクトブラウザの上方にある検索ボックスにエフェクト名を打ち込むこともできます。
ヒント!CTRL-/ (Mac ではCMD-/ ) を使えば、マウスを使わなくてもボックスにフォーカスできます。
なぜ '/' キーかって?つまりこれはSHIFTキーを使わないだけで、CTRL-?と打ち込んでいるのと同じだからです。
オーディオエフェクト
エフェクトによって、オーディオエフェクトには異なる数のパラメーターがあります。ですが、これはすべてのエフェクトに共通しています。"Dry/Wet"スライダーでは、エフェクト処理をしたオーディオと、オリジナルとのミックス具合をコントロールします。
このパラメーターを右いっぱいに動かすと、完全にエフェクト音のみになり、オリジナルはゼロになります。これを左いっぱいに動かすと、エフェクト音は全く聴こえなくなります。
ビデオエフェクト
オーディオエフェクトと同様、ビデオエフェクトも2つ以上のパラメーターを備えています:不透明度(Opacity)およびブレンドモード(Blend Mode)です。これらはオリジナルビデオとエフェクトのミックスに使用します。複数のレイヤーをミックスする際に、異なる組み合わせのブレンドモードや不透明度レベルによって、結果は大きく変わってきます。
エフェクト結果のみを確認するには、アルファ(Alpha)ブレンドを選択し、不透明度をいっぱいに上げます。
これ以外に、個々のエフェクトのパラメーターをひとつひとつ、その使用法も含めて解説するにはこのマニュアルの長さでは足りません。ぜひエフェクトをお試しになり、コントロール類をいじってみて、使い方を探ってください。きっとすぐにお気に入りのエフェクトが見つかることでしょう。私たちのお気に入りは:Vignette, Hue Rotate, Stingy Sphere, PolkaDot, Goo および Particle Systemなどです。
マスク
マスクはイメージの透明性を作成する、重要なエフェクトです。静止画ファイルを用いて、Resolumeはコンテンツの特定のパートを、静止画のピクセルに基づき不可視領域としてレンダリングします。
マスクは、Maskエフェクトをパネルへドラッグし、”Load...(読み込み)”ボタンを使用してイメージファイルを読みこんで作成します。また、静止画を直接パネルにドラッグして作成することもできます。
読み込んだら、”Channel”ドロップダウンで透明性をどのようにするかを決定します。
デフォルトではLuminanceに設定されています。Luminanceでは、マスクイメージの黒のピクセルのある場所が、コンテンツ上で透明になります。白のピクセルのある場所では、コンテンツは可視のままです。グレーだと半透明になります。
ChannelをRed、Blue または Greenに変更すると、Luminance全体を使用するのと違い、Resolumeは それぞれ R(赤)、G (緑)またはB(青)の値のみを使用します。
Alphaにセットすると、Resolumeは透明性の決定にマスクイメージのアルファチャンネルを使用します。
もちろん、マスクをInvert(反転)することもできます。
マスクに使用しているイメージの解像度がコンテンツと異なる場合、Resolumeはイメージを引き伸ばしフィットさせます。
マスクに動くコンテンツを使用したいですか? 詳しくはLayer Mask Mode(レイヤーマスクモード)をご覧ください。
トランスフォーム
トランスフォームは、美しいイメージを創作するためには、真っ先に使用すべきツールです。時に、恰好のコンテンツをほんの少しスケーリングすることの方が、Kaleidoscopeなどの大仰なエフェクトより効果的なことは、本当によくあることです。
トランスフォームは非常に重要なので、このマニュアルで特別にページを設けています。
プリセット
すべてのエフェクトはプリセット作成に対応しています。各プリセットにはエフェクトの全セッティングが含まれています-エフェクトを素早く有効にし、さっとスイートスポットに設定できます。
プリセットを作成するには、まず目的に応じてエフェクトを設定します。アウトプットがしっくりくるまで、コントロール類を動かします。そしてエフェクトパラメーターの上にあるPresetドロップダウンを使用し、”Save”オプションを選択します。"Manage Presets"(プリセット管理)ウィンドウが開くので、名前を入力し、リターンキーを押して保存します。
新規プリセットが、エフェクト名を冠し、エフェクトリストに表示されます。プリセットを使用するには、エフェクトでするのと同様に、コンポジション、レイヤーまたはクリップにドラッグします。
プリセットを巨大なタコだと考えるとわかりやすいでしょう。え、どういうこと?なにやらHentai的な方向に行こうとしている?いいえ、私を信じてついてきて下さい。すぐに意味がわかると思います。
プリセットを適用すると、巨大タコは素早く触手を使ってすべてのパラメーターをいっぺんに正しく設定します。そして泳ぎ去ります。エフェクトは、どのプリセットが使用され現在のセッティングになったかは記憶しません。タコが設定したのか、あなたがひとつひとつを手入力したかどうかなど、エフェクトにとってはどうでも良いのです。ですからプリセットをアップデートしても、このプリセットを使って設定したほかのエフェクトを、タコはわざわざアップデートしに来ません。タコは一度だけやってきて、そしてインク色の大きな墨の雲の中へ消えていくのです。
これで意味が通じたでしょうか?ともあれ努力はしました。とにかく、プリセットは非常に素早くエフェクトのパラメーターを特定の値に設定します。エフェクトをずっと同じセッティングにしておくための方法ではありません。
エフェクトバイパスのアニメート
エフェクトバイパススイッチもアニメート可能です。"B"アイコンの上で右クリックすると、パラメーターアニメーションのオプションがすべてリストアップされたメニューが表示されます。こうすると、たとえばビートに合わせて、容易にエフェクトをオン・オフする等できます。
複数のエフェクト
これまでのところは、単数のエフェクト適用について解説してきました。ですが、エフェクトは必要に応じていくつでも適用できます。たとえばすべてが醜いピクセルの大きな腐海みたいになるまでエフェクトをかけ続けることもできます。あるいはコンピューターが煙を吹くまで。実際どちらが先になるかは知りませんが、、、
エフェクトを同じ場所にドロップして、重ねることもできます。これをおこなうと、重ねた順番にしたがって、スロットの1番上にあるエフェクトから適用されます。各エフェクトは順番に代わる代わる適用され、その前のエフェクトのアウトプットに作用します。
エフェクトの順番は、エフェクト名の右側にある水平な3つのバーで、エフェクトをドラッグして変更できます。
エフェクト順を変更すると、アウトプットが劇的に変化します。たとえば、PolkaDot(水玉)エフェクトをクリップに適用し、次にRadar(レーダー)をかけます。いかすでしょう?
そして、Radar をPolkaDotの上にドラッグして違いを見てみましょう。
わずかな違いですが、これが非常に重要なのです!
最初にPolkaDot、次にRadar。
最初にRadar、次にPolkaDot。
ヒント!トランスフォームはほかの全エフェクトと同様の、エフェクトです。ですから、トランスフォームをレンダリングスタックのいずれの場所にでも入れておくことができます。
ボーナスヒント!トランスフォームはほかのエフェクトと同様にエフェクトなので、専用のプリセットを保存しておくこともできます。
エフェクト名称変更
同じエフェクトを複数回読み込み、それぞれ別の目的に使用する場合があると思います。そういったケースでは、エフェクト名を右クリックし、"Rename"(名称変更)を選択して、エフェクトの名称を変更できます。
エフェクトクリップ
エフェクトを空のクリップに追加することもできます。すると、エフェクトクリップのできあがりです。Photoshop や After Effectsで作業した経験がおありなら、アジャストメントレイヤーという名でこの機能をご存知でしょう。
エフェクトクリップにエフェクトを適用すると、その下層のレイヤーすべてに適用されます。こうすると異なるルックスのシーケンスをとても素早く作成でき、さらにその間にフッテージをさっと切り替えることができます。
さらに良いことに、MIDIまたはキーボードトリガーをエフェクトに割り当てられ、またレイヤートランシジョンを使ってエフェクトから別のエフェクトへとフェードもできます。
ソースと同様、エフェクトクリップもデュレーション(継続時間)を割り当てられるので、オートパイロットで使用することもできます。
さらなるエフェクト
Resolumeの内蔵エフェクトは非常に強力で、ユーザーのニーズをほとんど網羅するでしょう。ですが、それを凌駕するニーズが生じることもあるでしょう。オーディオでは、ResolumeはVSTプラグインに対応しています。ビデオでは、ResolumeはFFGLプラグインに対応しています。
Juice Bar 外部プラグイン探求の手始めとして最適です。
当社フォーラム に、VJがプラグインのリンクをシェアしているスレッドがあります。Resolume 6以降では、プラグインは64bit対応である必要がありますのでご注意ください。
サードパーティ製のプラグインを読み込むには .dll (PC) または .bundle (Mac) ファイルを、書類(Documents)内にあるResolumeのユーザーフォルダの、 'Extra effects'サブフォルダへコピーしてください。Resolumeを再起動すると、プラグインが自動的に読み込まれます。お好みに応じて、スタートアップ時のスキャンに、カスタムフォルダを追加できます。
VSTでも同様に、VSTのスキャン先としてユーザー独自のフォルダを追加できます。